体内で作られるエネルギー
私たちの体の細胞の中にはミトコンドリアと呼ばれる器官があります!
このミトコンドリアの中で酸素を利用してエネルギーを産生しているのです。
地球が誕生して数十億年は大気の酸素濃度が現在の10万分の1レベルしかなかったのが、20億年前に大きく上昇し、現在の100分の1くらいまで達しました。8億年前からさらに上昇し次第に現在の21%という濃度に落ち着いたと言われています。
今、私たちが当たり前のように恩恵を受けている酸素も、この21%の比率を超えると毒になります。実際に8億年より前の低酸素の環境で生きていた微生物の大半が21%の酸素濃度には耐えられずに全滅したと言われています。
その時にこの酸素濃度に適応した微生物もいました。私たちの細胞の中にいるミトコンドリアもその微生物の一つであると言われています。人間に限らずほとんどの生物の細胞にミトコンドリアは存在します。つまりミトコンドリアという微生物を自分たちの体に取り込むことで今の地球上で生きることができているのです。
体のエネルギーと心のエネルギー
エネルギーが使われるルートは大きく2つあります。
1つは体を動かすエネルギーです。これは運動に限らず、家事・育児・お仕事・学校・遊びに行くといった、物理的に体を動かして活動するために使うエネルギーです。
その中には免疫力や治癒力もあります。また意外と知られていませんが「調整力」といって血圧や血糖値のコントロール、体温調整、栄養素を転換したり老廃物を出したりするのにもエネルギーを消費します。
もう1つは精神力、つまり心のエネルギーです。
悲しいことや嫌なことがあると、氣持ちが沈んで何も考えられなくなったり、体はちゃんと休んでいるはずなのに氣力が湧かない、前向きに何かに取り組もうという氣持ちが起こらないといったことを体験したことがあると思います。
氣力や精神力は人であるが故のもので、ここがうまく働かなくなると、単純な「快・不快」に行動が支配されるようになり、不快を避けて快を得るという本能的な行動選択が増え、整理整頓、学習や新しい体験をする、目標を持って生きるといった高次な脳の機能が働かなくなってしまいます。学校や仕事に行けないというのも背景にはエネルギーの低下が潜んでいるのです。
体と心のエネルギーは密接に関係しているので、どちらかが低下するともう一方も低下していくため、両面から取り組むことが大事なのです!