今回は「パニック障害と原始反射」というテーマでお伝えします。
原始反射とは人が生まれた時から備え持っている生き残りのための反応です。
例えば、生まれたばかりの赤ちゃんが飲み方を教わらなくてもおっぱいを飲めるのは原始反射があるからです。
口に刺激が来ると吸うという反応を無意識におこなっています。これを原始反射と言います。
(原始反射について詳しくはこちらのページをご覧ください)
人の成長に必要な原始反射は通常は2歳くらいまでに発達・統合されていくと言われていますが、実際には大人になっても状況や場面によって発動している人もいて、特にストレス時には原始反射の影響が色濃く出てきます。
原始反射の中でも非常に初期の、まだ胎児の頃に使われていた「恐怖麻痺反射」というのがあります。
ストレス時に戦う・逃げるが出来ない胎児や赤ちゃんは身を固めることでストレスに対応します。
これはストレス要因となっている出来事が過ぎ去るまでの間、身を固めておくことで生存率を1%でもあげるための最低限の防衛手段になります。
恐怖麻痺反射残存の兆候
☑️臭いに敏感
☑️洋服のタグが気になる
☑️大きな音が苦手
☑️耳栓や音楽イヤホンをしていると落ち着く
☑️人付き合いが疲れる
☑️相手の表情で気持ちを読み取る癖がある
☑️叱られると頭が真っ白になる
☑️不安感が強く心配性
☑️慢性的な肩こりや頭痛がある
当てはまることが多いと恐怖麻痺反射の残存があるかもしれません。
恐怖麻痺反射は通常、生まれた時には統合されているべき反射なのですが、生後も反射を保持している人はいて、その影響が強く出ていると、繊細すぎるくらい繊細、感覚過敏、不安感が強く心配性、低血糖、低エネルギー、フリーズ癖が出やすい、体が常に緊張しているといった特徴が見られます。
感覚過敏の中でも特に聴覚過敏があると、人よりも聴こえ方が強く入ってくるため、大きな声や物音がすると、それが自分に向けられた敵意ではないとわかっていても体が防衛反応をとってしまいます。
それが自分でも自覚できるくらい強い緊張であれば、深呼吸をしたりストレッチなどをしてほぐしたりもできますが、自覚できないレベルの20%とか30%くらいの緊張状態でいると、抜くことができずに無駄なエネルギーを消耗してしまいます。
また、こうした時にはノルアドレナリンやアドレナリンが出やすくなっているので、恐怖麻痺反射のある人はパニック発作が起きやすい身体環境になっていることがあります。
ストレスは「思考」である程度減らすことができますが、原始反射は思考領域を介さないので外部刺激に対して解釈がないまま快・不快による反応になってしまうので、そこまでストレスに感じなくて良いはずの物音でさえ、体が防衛態勢をとるようになります。そしてそれが頻繁に起こると反応を起こすスイッチが入りやすくなっていきパターン化されてしまいます。
原始反射は自分の意思でどうこうできるものではないので、コントロールできないままパニック発作を起こしやすい要因となっていることがあります。実際にパニック障害で当院にご来院される方の多くに恐怖麻痺反射残存傾向が見られています。
このように「持って生まれた体の特性」についても知っておくと、できる取り組みが増えていきます。それはつまり回復に向けてできることが増えていることでもあります。
もちろんパニックに限らず、その他の自律神経症状や肩こり、腰痛などの要因にもなっていることが考えられますので、思い当たるところがある方はお気軽にご相談ください!
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この記事の編集者
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冨田 公央
・カラダ支援 アシスト整体院院長
・国家資格柔道整復師
・(社)ここからだ発達支援コーチトレーナー
・(社)セロトニン活性療法協会顧問兼講師
・日本自律神経研究会アドバンスマスター
・臨床分子栄養医学研究会認定カウンセラー
・ソマティック心理学会会員
・著書「健康は尾骨が9割」朝日新聞出版社
柔道整復師の国家資格取得後、整形外科病院10年、整骨院4年の勤務を経て2008年に所沢でアシスト接骨院を開業。限定的な施術しかできない保険診療に限界を感じ、2010年に整体院へ移行。
うつや自律神経症状に苦しむ方を対象にした整体を行う一方で、日本パーフェクト整体普及協会の理事として全国の整体師や治療家を対象に技術講座を開催。2015年より、発達障害のお子さんの体のお困り感に特化した整体に取り組み、これまでに2000人以上の親子を支援。現在は治療家を対象にした「発達整体」の講座や、保護者を対象にした「家庭でできる整体講座」を開催。全国のカルチャースクールや保育園、支援事業所、支援学校などで発達の土台の重要性についての講演も行なっている。






