妊娠中の便秘について ~前編~

これは経験された方も多いと思いますが、妊娠中は便秘になりやすいと言われています。それにはいくつか原因として挙げられるものがあります。まず、妊娠中のホルモンバランスの変化により、黄体ホルモンの分泌が活性化すると、腸の「ぜん動運動」(消化吸収を促す腸の動き)を抑制してしまいます。

さらにこのホルモンには腸から水分を吸収してしまう特性があり、水分が減った便が硬くなることで余計に便が出づらくなってしまうことも考えられます。

その他の理由については、妊娠中はどうしても運動不足になりやすく、腸が刺激されないため排便につながりにくかったり、つわりによる食事の偏りで、食物繊維や水分が不足してくると、便秘になりやすい腸内環境になってしまったり、胎児が大きくなってくると子宮が胃や腸などの内臓を物理的に圧迫してしまうため、便がスムーズに出てくれなくなります。

あとは妊娠中は何かとストレスが増えるために自律神経の働きが乱れがちです。胃腸など消化管は基本的に副交感神経の働きなのですが、ストレスフルな生活は交感神経が優位になりがちですから、腸の動きが鈍くなり、便秘になりやすいのです。

~長くなりましたので次回に続きます~

 

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