「妊娠糖尿病」という症状をご存知ですか?通常の「糖尿病」とはどこが違うのでしょうか?
まず「妊娠糖尿病」の定義というのが、妊娠後に現れる比較的軽度な糖の代謝異常で、妊娠前に糖尿病の既往歴が無い事が条件になります。また、妊娠中であっても、明らかな糖尿病の挙動を示している場合には、糖尿病ということになります。
妊娠糖尿病は膵臓で作られ、血糖値を抑えるインスリンの働きを制限するホルモンが胎盤から分泌されるため、血糖値のコントロールが効かず、高血糖になってしまいます。
妊娠糖尿病は妊婦さんの約1割に見られ、早期の糖負荷検査で発見されれば、ほとんどは食事療法などで改善しますが、出産後もそのまま糖尿病が残ってしまうケースがあるとされています。
元々、糖尿病になりやすい遺伝的な要因がある事が多く、また、妊娠糖尿病になる方はいったん回復しても、そうでない人に比べ、約7倍、その後の糖尿病のリスクがあるとされていますので産後の経過観察が重要になります。肥満傾向にある方、近親者に糖尿病歴のある方は特に注意が必要です。