パニック障害から回復した30代男性のケース

こんにちは。
カラダ支援アシスト整体院です。

今回は最近とても増加しているパニック障害の事例についてお伝えさせていただきます。

30代男性 デスクワーク(パソコン作業が多い)
2023年8月頃から仕事が忙しくなり、9月に入って何度か眠れない日があった。
9月末に仕事で上司の車の助手席に乗って出かけていた際に息苦しさから動悸が激しくなり車を停めてもらい外に出て30分ほどで治まったが、上司の指示でそのまま病院へ行く。
採血や心臓など検査を受けるが異常はなく、パニック発作ではないかと言われ心療内科を紹介される。
その後も不規則に心拍上昇や息苦しさが襲ってくるため、車に乗る、電車に乗る、人のいるところに行くということが難しくなり、会社に事情を話してしばらく休職させてもらうことに。

2ヶ月半ほど心療内科で処方された薬を飲み続けているが思うように回復しないため、当院にご来院。

初回ご来院時の症状は前述のように、不規則に襲ってくる動悸、息苦しさ、手足の痺れ(特に腕から手先)。
電車や車に乗る、人の多いところにいくと発作が起こる。
出かけることに対する不安感(予期不安)。
仕事に復帰できるかわからない不安感。

安静時の脈拍は80と少し高め。
脳内セロトニンのチェックの一つとして筋力テストをすると体格の割に筋力がないためセロトニン不足が疑われる。
その他、肋椎関節、上部胸椎、頚椎、頭蓋に固着が見られる。
初回は過剰な反応を防ぐために脳内セロトニン活性のみを行い、ご自宅でできる副交感神経の働きを促すセルフケアを指導。同時に発作時の対策もアドバイス。

施術直後の気分チェックでは気分の変化も確認。
セロトニン特有の頭のスッキリ感と軽さを感じられる。

1週間後に次回のご予約を囮いただき、その効果がどれくらい持続したのかを確認することに。

【2回目ご来院】
施術後は頭も軽く、動悸や息苦しさ、不安感なども出ずに調子が良かったとのこと。
5日後くらいから1日に数回の心拍の鼓動を感じることが増えてくる。
息が吸いづらい感じも1〜2回あったとのこと。

脈拍や酸素飽和度からもセロトニン以外の骨格的な施術を取り入れても問題ないと判断。
固着の強かった肋骨、上部胸椎、頚椎に対する施術を追加。
施術後、特に問題ないことを確認。
自宅でできるセルフケアを追加。
しばらくは1週間のペースでの通院を提案。

【3回目ご来院】
今回は1週間、動悸は感じなかった。
息の吸いづらさは時々あったがあまり気にならないレベル。
前回に引き続き、セロトニンと脊椎、肋骨の調整。
肺の調整と呼吸法も指導。

【4回目ご来院】
だいぶ調子が良い日が続いていたが、買い物で車に乗った際(奥さんの運転で助手席)に息苦しさと手の痺れを感じた。
強い発作にはならなかったが久しぶりにそうした感覚が出たので不安になった。
人の大勢いるスーパーの中では特に問題なかったとのこと。

施術はセロトニン活性と脊柱、肋骨
内臓と頭蓋骨の調整を追加。

パニックは「ここで発作が起きたらどうしよう」という不安感から症状が起こることがあるため、日常生活では問題がなくても場面によっては症状(身体反応)が起こることは珍しくありません。
まずは日常生活の中で問題なく生活できること、それから少しずつ様々な場面に対応していく力をつけていく必要があることをお伝えし、このようなことは珍しいことでもなく、そうした反応が段々と出なくなって回復していくということをお伝えしました。

【5回目ご来院】
前回から今回まででは特に症状は出なかった。
人混みや車や電車に乗ることもなかった。

前回同様に施術を継続。

【6回目ご来院】
現状報告のため会社に顔出しに行くため電車に乗った。どうなるかと心配だったが、少し胸がざわざわするくらいで特に症状らしい症状は出なかったとのこと。
その後、奥さんの運転で少し遠出をしたが助手席に乗っていても全く問題なかった。
症状出現度に軽減が見られてきたので、くれぐれも無理をしないように伝える。
次回まで問題なければ施術の感覚も開けていくことを提案

【7回目ご来院】
特に問題なく胸のざわざわ感も感じない。
復職についての相談を受けたので、タイミングと身体状態の基準について説明。
復職ぬ向けたトレーニングの仕方もアドバイス。
施術の感覚を2週間開けてみることに。(何かがあればすぐに来院していただくことを前提に)

【8回目ご来院】
2週間開けてみたが特に問題なく過ごせたとのこと。
外出も普通にしていて、電車にも問題なく乗れている。
復職に向けたトレーニングも実施していて翌週から復職しようと考えているとのこと。
復職時の働き方についてもアドバイス。

日常生活では問題なくても仕事となるとエネルギーの使い方もストレスの度合いも違ってくるため、復職は初期がとても重要になってきます!

何にも知らずにいつもの感覚で復職してしまうことで、せっかく調子が上がってきたのにまた症状がぶり返してしまうということもありますので、復職は専門家のアドバイスを受けることをお勧めします!

【9回目ご来院】
仕事に復帰したとのこと。
今のところ何の症状も出ることなく、問題ない様子。
会社側も事情を考慮して無理なく仕事ができるように配慮してくれているとのこと。

【10回目ご来院】
問題なく過ごせているとのこと。
来週に発作のきっかけとなった上司の車で外出しなければならないとのことで、念のためその前日(施術の9日後)にセロトニン活性を受けておきたいとのこと。

【11回目ご来院】
翌日に上司の車で外出があるためセロトニン活性を。
今のところ全く問題ないが少し構えてしまうところもあり、心配とのこと。

 

【12回目ご来院】
前回の上司の車での外出は全く問題なく行けたとのこと。
その経験を経て自信にもつながった様子。
この1ヶ月以上全く症状が出ていないことから施術の感覚を1ヶ月後にしてることに。(何かあればその都度すぐにご来院していただくようにして)

【13回目ご来院】
この1ヶ月、疲労感や目の疲れは感じるもパニック障害の症状は何も起きていない。
問題なく過ごせたとのこと。
ご本人の希望でしばらく定期的にメンテナンスで通いたいとのことなので、メンテナンス通院に。

現在メンテナンスで1年以上1〜2ヶ月に一度の頻度でお越しいただいているが、パニック発作の症状は一切出ていない。

回復力や会社や家庭でのサポートなど様々な背景が違うので、誰もが同じようにというわけにはいきませんが、回復された方の流れを共有させていただくことで、今先が見えないと感じている人も見通しが立って希望につながればと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

 

 

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この記事の編集者
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冨田 公央
・カラダ支援 アシスト整体院院長
・国家資格柔道整復師
・(社)ここからだ発達支援コーチトレーナー
・(社)セロトニン活性療法協会顧問兼講師
・日本自律神経研究会アドバンスマスター
・臨床分子栄養医学研究会認定カウンセラー
・ソマティック心理学会会員
・著書「健康は尾骨が9割」朝日新聞出版社
柔道整復師の国家資格取得後、整形外科病院10年、整骨院4年の勤務を経て2008年に所沢でアシスト接骨院を開業。限定的な施術しかできない保険診療に限界を感じ、2010年に整体院へ移行。
うつや自律神経症状に苦しむ方を対象にした整体を行う一方で、日本パーフェクト整体普及協会の理事として全国の整体師や治療家を対象に技術講座を開催。2015年より、発達障害のお子さんの体のお困り感に特化した整体に取り組み、これまでに2000人以上の親子を支援。現在は治療家を対象にした「発達整体」の講座や、保護者を対象にした「家庭でできる整体講座」を開催。全国のカルチャースクールや保育園、支援事業所、支援学校などで発達の土台の重要性についての講演も行なっている。

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